約1500年前に編纂された中国の医学書には、「お茶は万病に効く薬である」と記されています。
日本にも当初は薬として 伝来しましたが、やがて日本文化と結び付き、日常生活に欠かせない国民的飲料として定着しました。
大昔の人が、 自然界に存在する数多くの植物の中から茶の葉を選び出し、今なお世界中の人々の間で飲まれ続けているのは、 数多くの効能があるからです。
お茶の中に含まれるカテキン類は、通常飲むお茶の半分程度の濃度でも食中毒を起こす細菌に対して、強い発育阻止効果を持つことが確認されています。 また、腸管出血性大腸菌 0-157に対しても、通常飲むお茶の4分の1の濃度で殺菌効果があることが分かっています。
お茶のカテキン類は、虫歯菌の増殖を抑えるとともに、虫歯の原因となるグルカンの 生成に関わる酵素の活性を低下させます。また、お茶に含まれるカテキン類やポリフ ェノールの一種であるフラボノール類、緑色色素のクロロフィルには消臭作用があり ます。この消臭作用を利用して、口臭を予防するガムが作られているのです。
茶の種子や花に多量に含まれているサポニンは、俗にいうシャボン(石鹸)と語源を同じくする言葉で、ギリシャ語で「泡立つ」という意味を持っています。抹茶が泡立つのはサポニンの存在と動きが大きいと考えられています。サポニンには抗菌・抗ウイルス作用があり、特にインフルエンザウイルスを撃退することで知られています。
花粉症、アトピー性皮膚炎、じんましん、気管支ぜんそくなどは、いずれも、花粉やホコリ、ダニなどの異物が体内に侵入したとき に対抗して生まれる抗体に、異物が反応することにより発症します。お茶のカテキン類には、これらの疾患を抑制する作用がある といわれています。特に、紅茶用の品種である「べにふうき」などで作った緑茶には、カテキンの一種である「メチル化カテキン」 が多く含まれており、強い作用が期待できます。
体重を落とすには運動が一番です。しかし、脂肪を燃焼するためには運動を始めてから30分程度の時間がかかるといわれます。運動 する際に消費されるエネルギー源は、脂肪の他にグリコーゲンがあり、こちらが先に使われるからです。運動する前にお茶を飲めば、 カフェインの影響で脂肪が優先的に使用されるようになり、短時間の運動でダイエットの効果が期待できます。また、お茶はなんと いってもノンカロリーです。砂糖もミルクも必要ないため、ダイエットに最適な飲み物といえるでしょう。
中国禅の開祖と言われる達磨大師(5世紀末~6世紀前半)は、座禅の修行中、眠気を抑えるために茶の葉を噛んだと伝わっているように、お茶の原点は、覚醒作用にあると言っても過言ではありません。カフェインは爽やか な苦みを醸し出す重要な味成分あると同時に、中枢神経を刺激・興奮させたり、心臓や腎臓に作用して利球を 促進したり、食物の消化や吸収を助けます。カフェインを単独で摂取した場合は、カフェインの効果が強く現れ ますが、お茶には鎮静効果のあるテアニンも多く含んでいるので、カフェインの強い効果を和らげてくれます。
アミノ酸の一種であるテアニンは、コーヒーやココアには含まれていない、お茶特有の成分です。甘 みやうま味を示す重要な味成分で、上級茶に多く含まれています。心身をリラックスさせてくれる効 能があり、アルファ波の出現を増やしてくれます。
70~96歳の男女約1000人を対象にした調査で、縁茶を1日2杯以上飲んでいる人は、1週間に3杯以 下しか飲まない人に比べて、認知障害のある割合が半分以下という結果が出ています。お茶のカテキン類は脳細胞の萎縮、学習能力や記憶量の低下、脳細胞の酸化によるDNA傷害を抑制することなど が近年の研究結果から明らかにされています。
お茶にはビタミンCが豊富に含まれています。上級な煎茶ほど含有量が高い傾向にあります。煎茶を 1日4~5杯飲むと、推奨摂取量の30~50%程度のビタミンCが摂れます。ビタミンCは熱に弱く、 壊れやすい性質を持っています。しかし、お茶に含まれているカテキン類がビタミンCを守る動きをするため、効率的に摂取できます。
約4万人を対象にした調査で、緑茶をよく飲む人の脳卒中による死亡率は、飲まない人に比べて男性で 約35%、女性で約42%も低くなるという調査結果が出ています。これは、お茶に含まれるカテキン類に は、血圧を上昇させる原因の一つであるアンギオテンシンI変換酵素の働きを抑える作用があるからです。 また、カテキン類には、悪玉コレステロール「LDL」の酸化を抑える作用もあることが分かっています。
人は呼吸により酸素を体内に取り込んで生きています。しかし、喫煙やストレスなどで酸素の代謝がスムーズに 行われなくなると、一部が体内で活性酸素に変化します。活性酸素は悪玉酸素ともいわれ、無差別に体内の組織 を傷つけます。この状態が長く続くと生活習慣病や老化が起こりやすくなります。お茶に豊富に含まれたカテキ ン類は、体内の酸化を抑える抗酸化作用を持っており、活性酸素の生成を防いだり、発生した活性酸素を消して くれます。お茶で気持ちをリラックスさせ、ほっと一息つくことは、病気を遠ざける第一歩といえるでしょう。
【参考文献】 「日本茶のすべてがわかる本」 NPO法人日本茶インストラクター協会 / 「茶・ダイジェスト」 (社)日本茶業中央会
フッ素:抗菌化作用や吸着作用があり虫歯予防や消臭作用があります。
カテキン:老化の原因となり、がん細胞を発生させるともいわれる活性酸素を抑制し、抗菌・抗ウイルス作用があります。
カフェイン:中枢神経を刺激し、疲労を回復させ 血液の循環を促す作用があります。
アミノ酸(テアニン):テアニンには、甘み、旨み成分があります。
脳の中枢神経に作用し、気分をリラックスさせる効果があります。
カリウム:ミネラルの一種。利尿作用があります。
ビタミンC:ほうれん草の約三〜四倍 熱を加えても壊れにくいです。
ビタミンE:ほうれん草の約二十倍
香り:お茶の香りの成分(青葉アルコール)や (青葉アルデヒド)にはリラクゼーション効果があります。
1・茶碗にお湯を八分目ほど入れてさまします。(上茶70度、並で80度) 一人分の湯量は上で60ml、並で90mlです。
2・お茶の葉を急須に入れます。(一人で3g、五人で10g)大さじ二杯分で約10gです。
3・お湯冷まししたお茶を急須につぎ、60秒くらいお茶 二煎目はお湯を入れてから10秒位待ちます。美味しく味わえる温度 = 65度 〜 80度です。
1・人数分の茶碗にお湯を7分目(約20mg)ほど入れてさまします。(上茶で50°C、並で60°C) 茶碗は玉露用の小さめのものを使用してください。
2・お茶の葉を急須に入れます。3人で10gを目安とします。
3・さましたお湯を急須につぎ、2分位お茶が浸出するのを待ちます。
4・分量は均等に、最後の一滴までお茶は絞りきりましょう。
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星野特有の伝統的な栽培方法で生産されたお茶は、八女伝統本玉露とされています。本品は旨み・味・香りとともに優れた最高級の玉露の新茶です。
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日本の高級茶葉“八女茶”の2019年新茶シリーズです。福岡県八女市の高級煎茶の甘味と旨味を通販にてご自宅へお届けいたします。
日本の高級茶葉“八女茶”の中でもさらに高級茶葉として有名な“奥八女”。星野村は玉露の名産地です。
お茶は、おいしいだけでなく、無糖でノンカロリー、しかも食事やスイーツとの相性もすばらしい嗜好飲料です。 また、必要な栄養がバランスよく含まれたすぐれたスポーツ飲料として高く評価されています。さらに近年、健康への効果について、多くの研究成果が発表され、病気予防、健康維持のための保健飲料としても世界的に注 目されています。
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