八女新茶の効用とは
4月下旬からから6月初旬までの短い間にしか採れない八女の新茶は、普段飲んでいる緑茶とは少し異なり、そのフレッシュな香りと明るいグリーンが目にも爽やかです。一番茶から四番茶まであり、それぞれ採れた時期によって名前がつけられているのですが、一番茶である新茶はお茶の成分であるアミノ酸の一種「テアニン」がたっぷり含まれています。
テアニンは茶の木に多く含まれているうま味成分で、特に緑茶に多く含まれています。乾燥した茶葉の中にテアニンは1~2%含まれており、一番茶(新茶)に最も多く含まれています。一番茶の中でも若い芽の中が豊富な含有量となります。通常、緑茶はカフェインを多く含んでいるため、興奮作用があります。ですので、夜寝る前に濃い緑茶を飲むと眠れなくなるという方もいらっしゃいます。ですが、新茶のテアニンにはカフェインによる興奮を抑制する作用があり、テアニンが体内に入ると、リラックスを促す神経である副交感神経を優位にする働きがあります。また緑茶にはカテキンという苦さや渋さの成分も多く含まれていますが、テアニンの多い新茶は甘味が強くでてくるため、コクのある奥深い味わいとなります。
テアニンの効果とは
テアニンは、茶の木の根で作られ、それが成長とともに茎を通って葉へ移動します。しかしテアニンは日光に多く当たるとカテキンへと変化して渋みが出てしまいます。このためまだ若く強い日差しを浴びずに育った新茶にだけ、テアニンがたっぷり含まれるというわけです。この他にも葉が日を浴びすぎることが無いように日光を遮る工程を加え、丁寧に丁寧に育てたお茶が「玉露」と呼ばれ、八女茶の中でも最高級とされる甘みのあるおいしいお茶となります。
新茶に多く含まれているテアニンですが、お茶のうま味成分としてだけではなく、体内で様々な良い影響を与えてくれます。テアニンの効果としてよく知られているものをご紹介します。
- ・脳や神経機能の興奮を抑えてくれる
- ・ストレスを感じた際に上昇する血圧を抑制する
- ・リラックスを感じた際に現れる脳内の「α波」が増加する
- ・睡眠が取れるようになる(深く質の良い睡眠になる)
- ・更年期症状の軽減や月経前症候群(PMS)の軽減
お茶を飲んでからおおよそ30分ほどで、体内に取り込まれたテアニンの効果が表れると言われいます。寝る少し前に新茶を飲んでみると、穏やかな睡眠へいざないます。
年のうちのごく短い時期にしか採れない八女新茶を飲んで、この一年も健康で元気でお過ごしください。また、新茶に含まれるテアニンの持つストレス軽減効果を取り入れ、自粛などのストレスも是非取り除いてください!